There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window: and night after night I had found it lighted in the same way, faintly and evenly.
James Joyce の "Dubliners" 冒頭の第4回めです。
コロン( : ) のあとの I had found it lighted あたりまでやりました。
さて、続いて
in ...
in the ...
in the same ...
in the same way ...
イン ザ セイム ウェイ
と続きます。
same は「同じ」という形容詞。
way はとりあえず「道」または「やり方」のどちらかかなと思えばだいたい合います。
この場合、
同じ道で
なのか、
同じやり方で
なのか。
ここまで読んでくると、「毎晩同じ仕方で窓(窓枠)が照らされていた」みたいなことを言いたいんだろうとわかるので、 in the same way は「同じやり方・仕方で」でしょう。
いま辞書(ジーニアス英和辞典)を引いてみたら、
in the same way
同じやり方で、同じように
とちゃんと出ていました。
「同じ道で」という意味にはならないようです。
ここまでの確認をしましょう。
and night after night I had found it lighted in the same way
そして毎夜それが同じように照らされているのを見出すのだった。
そして夜ごとにその窓が同じ仕方で照らし出されているのを確認するのだった。
最後に、カンマ comma の後に、faintly and evenly と続きます。
発音は、フェイントリィ アンド イーヴンリィ。
-ly というのは副詞です。
※ lily は名詞ですけど。
-ly という副詞は[形容詞+ly]でできています。
faintly = faint + ly
evenly = even + ly
faint は「かすかな、ほのかな」という形容詞。
すると faintly は 「かすかに、ほのかに」という副詞。
even は 「むらのない、均一の 」。
evenly は 「むらなく、均一に」。
という感じです。
ここでは窓が照らされている様子が描かれているので、
faintly and evenly
は、
ほのかにそして一様に
などとしておきましょう。
まとめると、
and night after night I had found it lighted in the same way, faintly and evenly.
そして夜ごとに私はその窓が同じように、ほのかにそして一様に照らされているのを見出した
です。
2014年4月22日火曜日
2014年4月11日金曜日
毎夜その家を通り過ぎた 03
James Joyce の "Dubliners"、3回目。
コロンの続きを見てみましょう。 (太字の箇所)
There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window: and night after night I had found it lighted in the same way, faintly and evenly.
コロンの後は and で始まっています。
and については前回 and studied the lighted square ... の箇所でも触れたように、
・ and は基本的に何かと何かを並べます。
・ 並べられる何かと何かは (文法上・構文上) 対等な立場になります。
ということでした。
ここでも 「何」 と 「何」 を “対等” に並べているかがポイントになりそうです。
続きを見てみると
and night after night
と、前の文と同じ表現が出てきました。 「そして毎晩毎晩」 です。
and night after night I had found ...
前の文はここは
Night after night I had passed ...
となっていたので、パターンが同じです。
そうすると、and night after night の and は、前後に同じパターンの文を並べていると予想が着きます。
図式化すると、
Night after night I had passed the house
[and] studied the lighted square of window:
(and)
night after night I had found it lighted ...
ということになりそうです。
では、2回目の night after night の後の、
I had found it lighted (アイ ハッド ファウンド イット ライティッド)
です。
had found は前の文と同じく過去完了形で、found は動詞 find の過去分詞。
find の基本の意味は「見つける」ですが、もう一つ「〜が...(な状態)だとわかる・見出す・気付く」というのがあります。
今回の場合、
I had found it lighted
なので、
私は I / わかった had found /それが it / 照らされた lighted 状態だ と
つまり、
それが照らされていることがわかるのだった。
ということでしょう。
この形をつかめないと
I had found it lighted
を、
私はそれを見つけた I had found it / 照らしていた lighted
とか、
私は見つけた I had found / それは照らしていた it lighted
とかやってしまうかも。
同じパターンの例文を見つけたので見ておきましょう。
Finally a servant found a bathroom door locked.
(William Faulkner, "Sanctuary")
発音:
Finally a servant found
ファイナリィ ア サーヴァント ファウンド
a bathroom door locked.
ア バスルームドア ロックト
意味:
Finally とうとう / a servant 召使の一人が / found 気づいた / a bathroom door バスルームのドアが / locked ロックされている(鍵がかかっている)のを.
さて話は戻って、
I had found it lighted
ですが、ここで照らされている 「それ」 ( it ) とは “窓” のことを指しているのでしょうか。
英文中の it は多くの場合具体的な単語(や単語群)の代わりをしています。
もちろんほとんどの場合、 it が代理する単語(単語群)は it より前(左)にあります。
今の場合はどれでしょうか。
There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window: and night after night I had found it lighted in the same way, faintly and evenly.
the lighted square of window の window でしょうか。
この文章をよく読むと、 it が代理しているのは the lighted square of window という語群のほうのような気がします。どうでしょうか。
(続く...)
2014年3月28日金曜日
毎夜その家を通り過ぎた 02
There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window:
( Joyce, "Dubliners" )
ジョイスの 『ダブリンの人々』 の冒頭の続きです。
夜ごと、私はその家の前を通り過ぎた (私は休暇中だった) ...
I had passed the house
and
I had studied the lighted square of window
I had passed the house
and
I had studied the lighted square of window
( I had ) studied the ...
( I had ) studied the lighted ...
( I had ) studied the lighted square ...
火の点いた(照らされた)公園
( I had ) studied the lighted square of window
( I had ) studied the lighted square of window
Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window:
夜ごとに私はその家の前を通り過ぎ (休暇の時期だった)、照らされた窓の四角形をじっと観察した。
( Joyce, "Dubliners" )
ジョイスの 『ダブリンの人々』 の冒頭の続きです。
前回は and の前までやりました。
Night after night I had passed the house (it was vacation time) ...
この後に、
and studied the lighted square of window:
アンド スタディード ザ ライティッド スクエア オヴ ザ ウインドウ
が続きます。
まず and ですが、and は基本的に何かと何かを並べます。
並べられる何かと何かは (文法上・構文上) 対等な立場になります。
今の場合 and の後にある studied と同じ立場の語句が and の前(左)に在るはずです。
studied は動詞 study の過去形または過去分詞形なので、and の左に、動詞の過去形や過去分詞形がないか探します。
と、すぐに had passed が見つかります。
had は have の過去形、passed はここでは pass の過去分詞形でした。
( was もありますが、wasは括弧の中の文にあるので、とりあえず外して考えましょう。 )
で、studied は had (過去形) と並べられているのか、それとも passed (過去分詞形) と並べられているのか。
つまり、
I had passed the house
and
I studied the lighted square of window
なのか、それとも
and
I had studied the lighted square of window
なのでしょうか。 (太字の赤字は追加した語句)
形としては、
and
I had studied the lighted square of window
のほうが、両方とも
主語 I + had + 動詞の過去分詞
という形になってすっきりします(形式的に整います)。
ですので、とりあえずこちらを採用して、続きを読んで不都合が生じたらまた考え直しましょう。
で、
( I had ) studied...
私は勉強した...
「何を」 勉強したのか。
the は定冠詞なので、theの次には必ず名詞が来ます。
その名詞を 「勉強した」 となるはずです。
ですが、lighted は名詞ではありません。
light は 「光」 「明かり」 という名詞ですが、ここでは -ed がついていることからも分かるように動詞です。
動詞の light は 「火をつける」 「照らす」 などの意味があります。
ここでは それが lighted と -ed がついているので、動詞 light の過去形または過去分詞形になります。
そのどっちなのか?
動詞の「過去形」 は文の述語として使われます。 なので必ずその動詞に対応する主語 (主語となる名詞) があります。
「過去分詞形」 は、受動態(受け身)で使われたり、現在完了形や過去完了形で使われたり、また、「~される」 「~された」 という意味をもった形容詞として名詞を修飾したりします。
今回の場合、the lighted ... となっているので、 lighted は文の述語としては使われてはいません。
さっきも言ったように、 the のあとには名詞が来るので、文の述語としての動詞がくることはないからです。
そうすると、今回の lighted は過去形ではなく、過去分詞形ということになります。
「火をつける」 「照らす」 の light の過去分詞なので 「火を点けられた、火の点いた」 「照らされた」 などの意になります。
では、「火の点いた」のは、「照らされた」 のは何かというと、
square は 「四角形」 です。
あるいは 「(四角い) 公園」 などです。
New York の有名な場所に Times Square (タイムズ・スクエア) というのがありますね。
あそこは公園ではないですが。
では、the lighted square は、
火の点いた(照らされた)四角形
なのか、あるいは
なのか、それとも別のものなのか。
続きを見てみましょう。
of window 、つまり 「窓の」 なので、square は 窓の四角形の形(面)を言っているのでしょう。
それが、「照らされて」 いるのではないでしょうか。
だとすると
は、
私は、窓の照らされた四角形を勉強した
ですが、「勉強した」 じゃ変なので辞書を引くと、study には、
詳しく調べる
注意深く観察する
という意味も出ています。
なので、
( I had ) studied the lighted square of window
は、
私は、窓の照らされた四角形をじっと観察した
とかです。
つなげると、
夜ごとに私はその家の前を通り過ぎ (休暇の時期だった)、照らされた窓の四角形をじっと観察した。
という感じです。
この小説の冒頭からつなげると、
There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window:
今度ばかりは彼に望みはなかった。三度目の発作だったのだ。 毎晩ぼくはその家の前を通って (ぼくは休暇中だった)、四角い窓が照らし出されているのをじっと観察した。
こうして全体をつなげると二つのことがわかります。
1. ひとつは、the house の house に定冠詞の the がついているのは、その家がどの家でもいい任意の(=テキトーな)通りすがりの家ではなく、 「彼」 が発作を起こしている 「その家」 だということ。
2. もうひとつは、had passed が過去完了形なのは、「家の前を通りすぎてじっと観察した」 行動が、「彼」 が三度目の発作を起こしたとき (it was the third stroke の過去形) ”より以前” を表現しているということです。
毎夜その家を通り過ぎた 01
There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window:
( Joyce, "Dubliners" )
ジェイムズ・ジョイス 『ダブリンの人々』 、前回の続き、小説冒頭の2文目を読みます。
今回は Night から and の前まで見てみます。
一応発音を。
Night after night
ナイト アフター ナイト
I had passed the house
アイハッド パスト ザハウス
(it was vacation time)
イットゥ ワズ ヴェイケイション タイム
最初の、
Night after night ...
は、
夜ごとに(毎晩)...
という意味になります。
after の前後に同じ名詞を置いて、反復や継続を表します。
同じような表現で、
day after day
だと、
来る日も来る日も (毎日毎日)
になります。
※ The Beatles (ザ・ビートルズ) というバンドの The Fool On The Hill (丘の上の愚か者) という曲の出だしが Day after day ... で始まります。
もう一つ例を。
time after time
何度も何度も
この場合の time は 「時間」 じゃなくて、「回」 のほうの意味ですね。
※ .Cyndi Lauper (シンディー・ローパー) という歌手のヒット曲に Time After Time というのがありました。
では、続きを見てみましょう。
Night after night I had passed ...
夜ごとに私はパスした...
pass は
通り過ぎる
(時が)経つ
(試験に)受かる
(ボールを)パスする
などいろんな意味を持ちます
今の場合は、
Night after night I had passed the house ...
と、続いているので、
その家を通り過ぎた
という意味の pass でしょう。
ここで、 pass は had passed と過去完了形になっています。
過去完了形は、ある過去の時点を基準にして、その時点までに完了した事態を表します。
なので、「基準になっている過去の或る時点」 があるはずです。
続きの括弧の中を見ると、
Night after night I had passed the house (it was vacation time)
となっていて、
毎晩、私はその家の前を通り過ぎた (休暇中だったのだ)
と訳せばよいでしょう。
(続く)
( Joyce, "Dubliners" )
ジェイムズ・ジョイス 『ダブリンの人々』 、前回の続き、小説冒頭の2文目を読みます。
今回は Night から and の前まで見てみます。
一応発音を。
Night after night
ナイト アフター ナイト
I had passed the house
アイハッド パスト ザハウス
(it was vacation time)
イットゥ ワズ ヴェイケイション タイム
最初の、
Night after night ...
は、
夜ごとに(毎晩)...
という意味になります。
after の前後に同じ名詞を置いて、反復や継続を表します。
同じような表現で、
day after day
だと、
来る日も来る日も (毎日毎日)
になります。
※ The Beatles (ザ・ビートルズ) というバンドの The Fool On The Hill (丘の上の愚か者) という曲の出だしが Day after day ... で始まります。
もう一つ例を。
time after time
何度も何度も
この場合の time は 「時間」 じゃなくて、「回」 のほうの意味ですね。
※ .Cyndi Lauper (シンディー・ローパー) という歌手のヒット曲に Time After Time というのがありました。
では、続きを見てみましょう。
Night after night I had passed ...
夜ごとに私はパスした...
pass は
通り過ぎる
(時が)経つ
(試験に)受かる
(ボールを)パスする
などいろんな意味を持ちます
今の場合は、
Night after night I had passed the house ...
と、続いているので、
その家を通り過ぎた
という意味の pass でしょう。
ここで、 pass は had passed と過去完了形になっています。
過去完了形は、ある過去の時点を基準にして、その時点までに完了した事態を表します。
なので、「基準になっている過去の或る時点」 があるはずです。
続きの括弧の中を見ると、
Night after night I had passed the house (it was vacation time)
となっていて、
毎晩、私はその家の前を通り過ぎた (休暇中だったのだ)
と訳せばよいでしょう。
(続く)
2014年3月16日日曜日
助かる望みはなかった 02
There was no hope for him this time: it was the third stroke.
( Joyce, "Dubliners" )
( Joyce, "Dubliners" )
ジェイムズ・ジョイス 『ダブリンの人々』 、前回の続きです。
前回は、
There was no hope for him this time
今回は彼にはいかなる希望もなかった。
まででした。
その後にまず 「:」 (コロン / colon) が来ています。
There was no hope for him this time:
コロンは、説明を加えたりする場合に使います。
意味は 「すなわち、つまり、というのも」 という感じでしょうか。
There was no hope for him this time:
今度は彼に望みがなかった。すなわち ...。
では、その「説明」箇所はどうなっているかというと、
There was no hope for him this time: it was the third stroke.
ちょっとずつ見てみましょう。
_ it was ...
それは...だった
_ it was the third ...
それは三番目の...だった
_ it was the third stroke.
それは三番目の発作だった
* stroke は 「(病気の)発作」。
全体では、
There was no hope for him this time: it was the third stroke.
今度ばかりは彼に望みは残っていなかった。 すでに三度目の発作だったのだ。
2014年3月6日木曜日
私にはわかっていたので...
I knew that I was under observation so I continued eating as if the news had not interested me.
( Joyce "Dubliners" )
初回よりもちょっと長めの英文。
今回も、ジョイスの 『ダブリンの人々』 の冒頭より。
いちおう発音をカタカナで。
I knew that I was under observation
アイニュー ザットゥ アイワス アンダー オブザヴェイション
so I continued eating
ソウ アイコンティニュードゥ イーティング
as if the news had not interested me.
アズイフ ザニューズ ハドノットゥ インタレスティッド ミー
では、前から読んでみます。
・ I knew that ...
私は [~が…だということ] を知っていた(わかっていた)
・ I knew that I was ...
私は私が…だったことがわかっていた
私は私が監視されていることがわかっていた
* under observation : 監視されて。 observation は 「観察」 「監視」 。
・ I knew that I was under observation so ...
私は自分が監視されていることがわかっていた、それで...
* so : それで、だから
・ I knew that I was under observation so I continued eating ...
私は自分が監視されていることがわかっていた、そこで私は食べ続けた
* continue + 動名詞(動詞のing形) : ~し続ける
・ I knew that I was under observation so I continued eating as if ...
私は自分が監視されていることがわかっていたので、食べ続けた。まるで...であるかのように。
* as if の後には、過去形(または過去完了形)の文が続く。 意味は「まるで...である (であった) かのように」。
・ I knew that I was under observation so I continued eating as if the news ...
私は自分が監視されていることがわかっていたので、食べ続けた。まるでその知らせが...であるかのように。
・ I knew that I was under observation so I continued eating as if the news had not interested me.
私は自分が監視されていることがわかっていたので、食べ続けた。まるでその知らせが私の興味を惹かなかったかのように。
* interest : ~の興味を引く
(ここまで)
2014年3月4日火曜日
助かる望みはなかった 01
There was no hope for him this time.
( Joyce "Dubliners" )
ジェームズ・ジョイスの 『ダブリンの人々』 より。
だいたいの発音:
There was no hope for him this time.
この文を前からちょっとずつ訳してみます。
・ There was ...
...があった。
・ There was no ...
いかなる...もなかった
・ There was no hope
いかなる希望もなかった
・ There was no hope for him
彼にはいかなる希望もなかった
・ There was no hope for him this time.
今回は彼にはいかなる希望もなかった。
→ 今度ばかりはあの人が助かる望みはなかった。
( Joyce "Dubliners" )
ジェームズ・ジョイスの 『ダブリンの人々』 より。
だいたいの発音:
There was no hope for him this time.
ゼアワズ ノウホウプ フォヒム ディスタイム
この文を前からちょっとずつ訳してみます。
・ There was ...
...があった。
・ There was no ...
いかなる...もなかった
・ There was no hope
いかなる希望もなかった
・ There was no hope for him
彼にはいかなる希望もなかった
・ There was no hope for him this time.
今回は彼にはいかなる希望もなかった。
→ 今度ばかりはあの人が助かる望みはなかった。
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