2015年6月29日月曜日

何か作りましょうか? (ローマの休日)

Shall I cook something?

(Roman Holiday)

ジョーとアン王女が、夜のパーティーからの逃走劇で海に飛び込んでずぶ濡れになり、ジョーのアパートに帰ってきました。

身体を乾かして着替えた後、ジョーはアンにワインを勧めます。




ちょっと聞き取りにくいところがありますが、

    Ann: Shall I cook something?

    Joe: No kitchen. Nothing to cook. I always eat out.

と言っているようです。


まず、アンが気を利かせてジョーにたずねます。

    Shall I cook something?

Shall I ... ? は、「 ~ しましょうか」 と相手の意向を聞きます。

ですので、

   何かお料理を作りましょうか?

となります。


すると、ジョーが

    No kitchen.
    Nothing to cook.
    I always eat out.

    キッチンなんかないよ。
    料理するものも何もないし。
    ぼくはいつも外で食べるんだ。

と応えています。

    Nothing to cook.

の to cook は (不定詞の形容詞的用法というやつで) 直前の nothing を説明しています。 

   to cook (料理する) → nothing (何もない)

という感じです。


他の例を出すと、

    I want something to drink.

だと、

    to drink (飲む) → something (何か)

で、

    飲む何か → 何か飲み物

となるので、

   私は何か飲み物が欲しい。

ということになります。




2015年6月22日月曜日

不満を言うのを聞いたことがある (ローマの休日)

 I've heard him complain about it.

( Roman Holiday )


カフェで新聞記者のジョーと某国の王女アンがそれぞれの身分を隠しながら会話をしています。




ここは、ジョーがアンの父親の仕事を聞いて、アンが 「広報活動」 みたいに答えると、ジョーが 「大変な仕事だろうな」 と、お互いにとぼけた会話のやり取りをする場面。

それ対して アンが、

  I've heard him complain about it.

と返しています。


I've は、 I have が短くなったやつ (短縮形) なので、この文は、

  I have heard him complain about it.

となります。

have heard は、「have + 動詞の過去分詞」 なので、現在完了形というやつですね。


※ hear (ヒァ) は、過去形・過去分詞形ともに heard (ハァ~ド) となります。
    heared じゃないので注意!


現在完了形というのは、過去にやったこと(行為)や起きたこと(出来事)が今現在になんらかの影響を与えていることを表現します。

なので、現在完了形は、過去形よりも現在形により近いです (現在の状態を表しているので)。


「なんらかの影響」って何かというと、

    「~したことがある」

という 「経験」 (過去にその行為をした自分が今現在ここにいる) や、

    「ずっと~している」

という 「継続」 (過去の行為・出来事を/が今現在まで続けて/続いている)とか、

    「~してしまった」

という 「完了・結果」 (何かの行為や出来事が起きた結果が今現在に影響を与えている)

として分類されています。


今回の I've heard him complain about it. はどの意味かを考える前に、単語とかを見ておきましょう。

complain about で 「~について不平・不満を言う」です。


それから 「hear + 人 + 動詞の原形」 で「人が~するのを聞く、~するのが聞こえる」 となるので、

    hear him complain about it

を取り出してみると、

    彼がそれについて不平を言うのを聞く

となります。


ですので、

    I've heard him complain about it.

で、

    「私は、彼がそれについて不平を言うのを聞いたことがある。」

というふうに 「~したことがある」 (経験) っぽく訳してみます。