2014年4月22日火曜日

毎夜その家を通り過ぎた 04

   There was no hope for him this time: it was the third stroke. Night after night I had passed the house (it was vacation time) and studied the lighted square of window: and night after night I had found it lighted in the same way, faintly and evenly.


James Joyce の "Dubliners" 冒頭の第4回めです。

コロン( : ) のあとの  I had found it lighted あたりまでやりました。


さて、続いて

    in ...

    in the ...

    in the same ...

    in the same way ...

    イン ザ セイム ウェイ

と続きます。


same は「同じ」という形容詞。

way はとりあえず「道」または「やり方」のどちらかかなと思えばだいたい合います。

この場合、

    同じ道で

なのか、

    同じやり方で

なのか。


ここまで読んでくると、「毎晩同じ仕方で窓(窓枠)が照らされていた」みたいなことを言いたいんだろうとわかるので、 in the same way は「同じやり方・仕方で」でしょう。

いま辞書(ジーニアス英和辞典)を引いてみたら、

    in the same way

    同じやり方で、同じように

とちゃんと出ていました。

「同じ道で」という意味にはならないようです。


ここまでの確認をしましょう。

    and night after night I had found it lighted in the same way

   そして毎夜それが同じように照らされているのを見出すのだった。

    そして夜ごとにその窓が同じ仕方で照らし出されているのを確認するのだった。


最後に、カンマ comma の後に、faintly and evenly と続きます。

発音は、フェイントリィ アンド  イーヴンリィ。

-ly というのは副詞です。


※ lily は名詞ですけど。


-ly という副詞は[形容詞+ly]でできています。

    faintly = faint + ly
    evenly = even + ly

faint は「かすかな、ほのかな」という形容詞。

すると  faintly は 「かすかに、ほのかに」という副詞。

even は 「むらのない、均一の 」。

evenly は 「むらなく、均一に」。

という感じです。


ここでは窓が照らされている様子が描かれているので、

    faintly and evenly

は、

    ほのかにそして一様に

などとしておきましょう。


まとめると、

    and night after night I had found it lighted in the same way, faintly and evenly.

    そして夜ごとに私はその窓が同じように、ほのかにそして一様に照らされているのを見出した

です。