2018年3月29日木曜日

ニュースの英単語: iteration

ニュースに出てくる英単語です。

今日は、

iteration

発音: イテレイション  → Forvoで発音を確認

品詞: 名詞 ( -tion で終わる単語は名詞[抽象名詞]です。)

意味: 繰り返し、反復


2018年3月19日月曜日

自分が信じられないほど喉が渇いていることに気づいた

No sooner had I regained my ability to feel the cold than I noticed how incredibly thirsty I was.

[ Ryu Murakami, "In The Miso Soup" ]

この文は村上龍の小説『イン・ザ・ミソスープ』の英語訳からの引用です。

 → In the Miso Soup (Amazon)

発音は、

No sooner had I regained my ability
ノースーナー ハッド アイ リゲインド マイ アビリティ

to feel the cold than I noticed
トゥ フィール ザコールド ザン アイ ノーティスト

how incredibly thirsty I was.
ハウ インクレディディブリ サースティ アイ ワズ

という感じです。

この文は、

    No sooner had 主語 + 過去分詞 ... than 主語 + 動詞過去形 ~.

という形式になっています。

この形式は、「...するとすぐに~した」というような意味になります。

例文をこの形式に当てはめてみると、

No sooner had主語過去分詞...than主語動詞過去形
No sooner hadIregainedmy ability to feel the coldthanInoticedhow incredibly thirsty I was

となります。

それぞれの単語や表現の意味を確認しておきます。
  • regain は「取り戻す、回復する」。
  • my ability to feel the cold で「寒さを感じる私の能力」。
  • notice は「気づく」。
  • how incredibly thirsty I was で「どれくらい信じられないくらい喉が渇いていたか」。
全体では、

No sooner had I regained my ability to feel the cold
寒さを感じる力を取り戻すとすぐに

than I noticed how incredibly thirsty I was.
私はどれほどひどく喉が渇いていたかに気づいた。

となります。

※ ここは、村上龍の原文ではどうなってるんでしょうか。 (確認できたらお伝えします。)

◆ no sooner ... than ~ の構成

no sooner ... than ~ はなぜ「...するとすぐ~」という意味なのでしょうか。

no sooner が文頭ではなく、途中に組み込まれた文を見てみます。

He had no sooner seen me than he went out.
彼は僕の姿を見るや否や出て行った。 [斎藤和英大辞典]

こうするとわかりやすいですが、これは比較級の文です。

sooner は soon の比較級です。

ここでは sooner に no がついているので、「ゼロ程度により早く」、つまり「ほぼ同時に」という感じになります。

つまり、

He had no sooner seen me than he went out.

は、

彼が出ていったのよりゼロ程度に早く彼は私を見た。
   ↓
彼が出ていったのは、彼が私を見たのとほぼ同時だった。
   ↓
彼は私を見るとすぐに出ていった。

ということになります。

no sooner が文頭に来るのは、no sooner (否定の気持ち)を強調するためです。

そして否定部分が文頭に来ると主語(he)と動詞(had)が倒置されます(逆になります)。

He had no sooner seen me than he went out.
    ↓
No sooner had he seen me than he went out.

ですので、冒頭の引用文は、

I had no sooner regained my ability to feel the cold than I noticed how incredibly thirsty I was.

と書いても文としてOKです。

それから、

    He had no sooner seen me than he went out.

の前半が過去完了形、後半が過去形になっているのは、前半の事態(彼が私を見た)が、後半の事態(彼は出ていった[過去])よりも「以前」の出来事だからです。

◆ 訳例

No sooner had I regained my ability to feel the cold than I noticed how incredibly thirsty I was.

寒さを感じることができるようになったとたん、自分が信じられないほど喉が渇いていることに気づいた。