2015年2月2日月曜日

アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフは 03

[中級英文解釈]

Alexey Fyodorovitch Karamazov was the third son of Fyodor Pavlovitch Karamazov, a landowner well known in our district in his own day, and still remembered among us owing to his gloomy and tragic death, which happened thirteen years ago, and which I shall describe in its proper place.


ドストエフスキー Dostoevsky の、『カラマーゾフの兄弟 The Brother Karamazov』 冒頭部分 第三回目です。



前回は、

    Alexey Fyodorovitch Karamazov was the third son of Fyodor Pavlovitch Karamazov, a landowner well known in our district in his own day, and still remembered among us owing to his gloomy and tragic death,


までで、意味は、

    アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフは、フョードル・パヴロヴィッチ・カラマーゾフの三番目の息子だった。 この父のほうは当時この地方でよく知られた地主で、陰惨な悲劇的な死にかたをしたために、私たちの記憶にまだ残されていた。

という感じでした。


きょうは、この後に続く、

    , which happened thirteen years ago, 

ウィッチ ハップンド サーティーンイヤーズ アゴウ

を見ていきましょう。


which は関係代名詞というやつです。

関係代名詞は、「代名詞」の役割と「接続詞」の役割を持ちます。


代名詞としては、直前に出てきた名詞の代わりを務めます。

今回の場合 which の直前にある名詞は、 (his gloomy and tragic) death (死) なので、which はこれを受けている代名詞だと考えられます。

このように関係代名詞が受けている名詞のことを「先行詞」といったりしますね。


関係代名詞のもう一つの役割は、関係代名詞の後に続く文(=関係代名詞節)を先行詞と「接続」します。

言い換えると、関係代名詞節が先行詞を修飾 (または説明) します。

    関係代名詞節 → 先行詞


今回の場合だと、

    which happened thirteen years ago → his gloomy and tragic death

という感じです。


今言ったように、関係代名詞のあとには 「文」 が続きますが、この文というのは、基本的に

主語 + 述語動詞 + いろいろ

から成ります。

そして、関係代名詞はこの「文」 の主語になったり、目的語になったりします。


今回の場合は、

which happened thirteen years ago

となっているので、関係代名詞 which はその後に続く動詞 happened の主語だと考えられます。


happened は happen の過去形で、「(事件・できごとが)起きる、生じる」 という意味です。

なので、

   (それは)三十年前に起こった

となります。


そうすると、

    owing to his gloomy and tragic death, which happened thirteen years ago,

の部分は、

陰惨で悲劇的な死によって ← (その死は)30年前に起こった

     ↓ 

   30年前に起こった、陰惨で悲劇的な死によって

という感じになりそうですし、意味も通ります。


ですが、今回は関係代名詞 which の前にカンマ ( , ) があります。

    owing to his gloomy and tragic death, which happened thirteen years ago,


カンマは小休止みたいなものなので、

    owing to his gloomy and tragic death

まででいったん文の流れが区切られ、

そのまま、

     which happened thirteen years ago,

へと流れていく感じです。


ですので訳す場合もその流れを尊重して、

    陰惨で悲劇的な死 - それは30年前に起こったのだが - ...

みたいに前から後ろへ読んでいったほうがよいです。


では、ここまでを確認しておきましょう。


    Alexey Fyodorovitch Karamazov was the third son of Fyodor Pavlovitch Karamazov, a landowner well known in our district in his own day, and still remembered among us owing to his gloomy and tragic death, which happened thirteen years ago,

アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフは、フョードル・パヴロヴィッチ・カラマーゾフの三番目の息子だった。 フョードルは彼の生きていた時代にはこの地方でよく知られた地主で、陰惨な悲劇的な死にかた -それは30年前に起きた事件だ-をしたために、私たちの記憶にはまだ残っていた。



2015年2月1日日曜日

コツコツ初級英単語 003: happy

今日の単語は

    happy

です。


「ハッピーバースデー」の「ハッピー」ですね。


発音は、「ハッピー」と「ヘッピー」の中間くらいの感じで元気に言います。

なぜ元気に言うかというと、ハッピーなのに元気がないと変ですよね。


happy の意味は、

    幸せな

とか

    うれしい

とかです。


「アイムハッピー」と言えば、

   私はうれしい、私は楽しい、私は幸せだ

といった意味になります。


「アイムハッピー」の「アイム」は、

    I'm

と書いて、

    私は~です

という意味になります。


全部英語で書くと、

    I'm happy.

です。


「アイム」の「ム」、つまり綴り(つづり)でいうと m を発音するときは、口を閉じて(閉じたまま)「ム」と言いましょう。